板絵着色遊女立姿


市指定有形文化財
住所:飯積新屋敷
所蔵・管理:正音寺
指定年月日:昭和52年3月16日


右下に「上野国大久保村高瀬氏」、左に「諸願成就、享保五康子年五月吉日」と墨書され、画面中央に描かれた立姿の美人は豊満な姿態を見せますが、これを包む衣装の線は優しく流麗です。手に持つ草子はなかば閉じ、思いを込めたまなざしは伏目がちに床面にそそぎます。女性を現実的な生活の場景の中で捉え、そこに息づく優艶な情緒を描き出し、愛恋の心をこめた感情表現が見事です。「将純筆」とありますが、その作風は奥村政信のそれを思わせます。格調高い将純の筆致と共に、飯積村と高瀬氏とのかかわり合いを示すものとして貴重です。