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山車を修復する


 本町の山車は、文久2年(1862)に日本橋で製作された山車です。製作されてから150余年が経過し、永年の使用により劣化が進んでいました。そのため、山車を後世に伝承するため、蘭陵王山車運営実行委員会が幕などを修復したものです。

【幕の修復】

 平成26年度から平成29年度の4か年にわたり、文化庁の助成を受け、幕の修復を行いました。

 幕を解体し、絹糸・金糸で刺繍の修復を行い、全体に強度を持たせます。さらに、浮いている箇所に糊を擦り込み基布に密着させます。また、裏地の破損個所を綴じ付け、仕立てをします。

 下段三方幕は平成26年度、上段四方幕のうち2面は平成27年度、残り2面は平成28・29年度で修復が完了しました。

「加須の蘭陵王山車」蘭陵王山車運営実行委員会 平成28年2月発行より引用

【水引幕の修復】

経年劣化により傷んでいた水引幕(一層目の横幕)は、平成30年度に復元新調を行いました。

(加須市文化財保存事業による助成)

 

《復元新調前の水引幕》

全体に損傷が著しく、生地の破れやほころびが目立つ状態です。

(全体)
(部分)

《復元新調後の水引幕》

唐花文の模様が、白羽二重の白色に美しく映えています。

(全体)
(部分)